孤独の洞窟

冴えない人間の終わらない日常

第5回 『やさしい人間になりたい』

皆様、こんにちは。キルケです。

皆さんは将来、自分がどんな人間になっていきたい
とかいう目標みたいなものはありますでしょうか?

頭が良くなりたい?お金持ちになりたい?有名にな
りたい?

そんな中、私自身は『やさしい人間になりたい』
という漠然とした目標があります。

でも、そもそも『やさしい』って何なんでしょうか?

どんなときにも怒らないこと?頼み事を何でも聞いて
くれること?困っている人を放っておけない人?

何となく良いイメージを持っている『やさしい』です
が、『やさしい』の良くない部分も世の中ではあると
思います。

例えば恋愛のことで言うと、よく『やさしいだけの男
は恋愛対象になりずらい』という意見を聞いたりしま
す。

私はアニメが好きなのですが、2015年に放送された
響け!ユーフォニアム』というアニメがあります。

そのアニメの中で『やさしいなんて他に褒めること
がないときに使う言葉だよ』というようなセリフが
出てきます。

また、2013年に放送された『進撃の巨人』というア
ニメがあるのですが、その中で『いい人(やさしい人)
っていうのはその人にとって都合のいい人のことを言
うんだと思う』と作中の登場人物がつぶやくシーンが
あります。

こうなってくるとこの『やさしい』というものは
とてもつかみどころの無い存在のような気がします。

私にとって『やさしい人間』と聞いて思い浮か二人の
人物がいます。その人物の名は月城雪兎木之本藤隆
です。

この二人は1998年から放送されていた『カードキャプ
ターさくら』というアニメの中の登場人物です。

月城雪兎(つきしろゆきと)は主人公である木之本桜
が想いをよせる高校生の美男子です、中性的な容姿で、
勉学も運動も特異な優等生です。いつも柔らかい笑顔
で主人公の桜を見守ります。

木之本藤隆(きのもとふじたか)は桜のお父さんで、
彼もいつもにこやかに微笑み、仕事、家事をそつなく
こなす万能な人間として描かれています。

私は1991年生まれなのでこのアニメを見たのは7歳の
頃ということになりますが、当時からこのアニメを見
ながらこんなやさしい人間が世の中にいるのだろうかと
思ったのを覚えています。

それから、中学、高校、などと成長するにつれて人間
というのは常に良い部分と悪い部分が一体となって存
在しているのだと思うようになりました。

いつも優しそうな人も、キレたり、人を妬むこともあ
る。またいつも怖そうな人でも、ふとした瞬間にやさ
しさが垣間見えることもある。そう感じるようになり
ました。

それでもやはり私は何となく『やさしい人間』になり
たいと思うことがあります。

思慮深く、忍耐強く、人の話を聞き、周りの人々に感謝
し、お互いの事を尊重できる人間になりたいと思ってい
ます。

それは私自身がそういう人間ではないという自覚のもと
そういった思想に至っています。

自分の欠点を自覚しながら努力してゆきたいと思います。